新種から生態・繁殖活動まで!冬のアイドルダンゴウオ

冬のアイドルダンゴウオ


冬に水温が低下していくのと逆行するように

人気が上昇する魚がいるのはご存知ですか?

ダンゴウオ

カサゴ目ダンゴウオ科の魚。

このダンゴウオの仲間は世界で約30種類ほど確認されています。

 

ダンゴウオの仲間は冷たい海を好む傾向があり、日本では北日本を中心に10種程のダンゴウオの仲間が確認されています。

その中でも上の写真のTheダンゴウオは、伊豆や南日本にも冬から春にかけて流れてくるアイドルなんです。

日本海側では遠く九州熊本の海でも確認されているんですよ!!

 

ダンゴウオの生態


大きさ!

大きさは一般的には1センチ前後、成魚でも2~3センチです。

幼魚に至っては数㎜程度しかありません・・・

写真でしか見たことないダイバーの方は、結構大きい姿を想像しているようですが実は超小さい生物なんですね。

大きさ的には小さなウミウシを想像してもらえば良いでしょう!

 

どこにいるの?

日本海側もしくは伊豆より北の太平洋側に多く生息しています。

 

ちなみにこれまでは日本海側も太平洋側も、同じTheダンゴウオだと思われていたのですが、2017年にその常識が覆りました。

最新の研究によると、日本海側と太平洋側のダンゴウオは別種ということになり、日本海側のものが新種として認定されることに。

和名は

サクラダンゴウオ

と決まりました。

 

『新種』の定義についてはこちらをどうぞ!

分類学を知ると魚の知識が増える??

 

環境としては沿岸のタイドプールや浅い岩礁域に生息します。

海藻を好む傾向があり、浅く海藻が生い茂るような海が観察するにはベストです!

提供:BLUE STYLE横浜 粟生氏

このように浅い岩礁域に生えるエツキノイワノカワと言われる赤い海藻(上写真)や、アントクメという昆布に似た海藻(下写真)に付いていることが非常に多いです。

 

他にも親ダンゴと言われる大きくてゴツゴツした個体は、浅場の転石帯といわれる小石が積み重なるエリアでも、小石に隠れるようにひそんでいます。

提供:BLUE STYLE横浜 粟生氏

 

なんで波に流されないの?

こんな小さいくて泳ぎも下手なダンゴウオですが

なぜ波に流されないんでしょう・・・

それにはダンゴウオの裏側!

腹部に秘密があったんです。

dangouo5

磯の魚たちより画像引用

写真のようにダンゴウオの左右の腹ビレは、進化して吸盤状になっているため、

その吸盤で海藻や岩肌にくっついて暮らしています。

手に張り付かれると「きゅっ」とつままれるような感覚だそうです。

また写真を撮ってたらレンズに張り付いたみたいな珍事もあるのだとか(笑)

 

ただ、うーーん・・・

下から見るとちょっと気持ち悪いですね。

まあでも見られることは基本ないので安心してください(笑)

 

繁殖活動


大瀬初観測のダンゴウオ

親ダンゴ、子ダンゴと、サイズによって呼び方が変わるように当然ダンゴウオも繁殖活動をしています。

 

ダンゴウオの繁殖活動はまずオスが巣穴を作るところから始まります。

フジツボの殻や小さな穴を巣穴としますが、一筋縄では行きません。

 

小さい穴にはギンポが入っていたり、小さい甲殻類が住んでいたりとライバルが多いのです・・・

 

まずはこの争いに勝って巣穴を手に入れることがスタートです。

巣穴を手に入れたオスは、たまった砂やほこりを掃除しながら、メスをアピールし、巣穴に誘い込みます。

 

この広大な海でどうやってオスとメスが出会うのかは謎ですが、恐らく運命の赤い糸で結ばれる相手が決まっている説が・・・

ってのは冗談で、フェロモンが関係しているのではないかということです。

人間にはわからない感覚のようですね。

 

そして産卵を行った後はオスが穴をふさぐような形で卵を守ります。

 

だから、12月上旬くらいに親のダンゴが出始めたと思ったら・・・

いつの間にか姿を消し、そこからちょっとすると子ダンゴが一斉に出だすんですね!!

 

そのいなくなった期間は子育てをしていたのですね。

 

こんな愛くるしいダンゴウオの恋のストーリー!

ぜひ水中で見てみたいという方!

ダンゴウオは産卵から孵化するまでの期間が長いので・・・

巣穴さえ特定出来てしまえば、長い間、オスの卵守りを観察することが出来ます。

 

ダイビングショップのブログをこまめにチェックすると良いかもしれません。

冬だからダンゴなんてどこにでもいるじゃん!

なんて言って調べずに海に行くと産卵シーズンで隠れてるってこともあるかもしれませんね。

 

天使の輪っかってなに!?


千葉、湘南、伊豆の海での子ダンゴのシーズンは2~4月です。

この時期にだけ見れる赤ちゃんダンゴウオには「天使の輪」と呼ばれる頭の上の模様があるんです!!

提供:BLUE STYLE横浜 粟生氏

超かわいくないですか!?

 

この模様は大きくなっていくにつれて消えていってしまいます。

 

成長と共に天使ではなく悪魔のささやきの方が大きくなっていくのは、どうやら人間だけではないようですね(笑)

 

ただし、このダンゴウオの幼魚の大きさは4㎜くらいと小さすぎますっ!

虫眼鏡やTG5の準備を忘れないようにしてくださいね!

↑顕微鏡モードが優秀なTG5

冬の海を潜ろう!


冬の海は確かに寒いですが・・・

寒いからこそ、いや日本にいるからこそ見れるダンゴウオ!!

 

東京から1時間と身近な神奈川の海もダンゴウオはアツい海です。

身近な海にある小さな生き物の恋愛ストーリー!その愛くるしい姿!

ぜひ、見に行ってみてください!!

 

冬の海の魅力はダンゴウオだけじゃありません!!

透明度20mオーバーもざらではなく海の宝石、ウミウシたちもたくさん出てきます!!

合わせて冬の海の魅力を感じてみてくださいね!

【冬のダイビングの魅力5選】冬だからこそ潜る!

 

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