久米島で過ごした20歳の夏。

あっという間に過ぎていった時間の中で、感じたこと、考えたことは数えきれないほどありますが、その中でも今でも印象に残っているのが、お世話になったスタッフの方々の「仕事」に対する姿勢です。

 

これまでも書いてきたようにぼくの「でっち生活」は決して楽な環境ではありませんでした。

体力的にも精神的にも辛いことは多々あり、久米島での生活を思い起こすと、苦い記憶もよみがえってきます。

 

ただその中で、お店の考え方、ひとりのスタッフとしての心構え、そして時に人生の先輩としてアドバイスをくださった素敵なスタッフの方々の存在はとても大きなものでした。

 

それまで考えたことがなかったようなお客様に対する細かすぎるほどの配慮、仕事を通して自分が輝き続けるためにはどうすればいいか、夢をひたむきに追うことがどれだけ素晴らしいことか、地道な積み重ねがいかに大切か。

直接言葉にして伝えていただいたことももちろんありますが、海の上で、海の中で、毎日輝く先輩スタッフ方の背中を見て学ぶことも多くありました。

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大学3年の夏という時期に夏休みをほぼまるまるダイビングに捧げるという選択をしたぼくですが、大学の同期はちょうど就職活動に向けて動き始める時期でもありました。

自分も将来のキャリアについては少し前から頭を巡らせており、インターンや就活セミナーに積極的に参加している同期を横目に見ながら、負い目を感じていなかったと言えば正直嘘になります。

自分とは全く違うフィールドで、しかも社会に出て活躍している自分と同世代の優秀な学生たちを見ると不安になることもあったし、自分の選択について考え直したことも幾度かありました。

 

それでも、久米島での生活がぼくに教えてくれたことは、どんなインターンよりも、どんなお偉いさんのお話よりも、どんな勉強会よりも、貴重でかけがえないものであったと、今では自信を持って言うことができます。

 

そして、自分の2014年の夏を語る上で忘れてはいけないのが、同じ時期に違う場所ででっち生活を送っていた後輩たちの存在です。

この夏、自分が所属していたサークルからは、自分を含め10人以上の研修生が派遣されました。大瀬崎、三宅島、西表島、石垣島、阿嘉島と各地のダイビングスポットで後輩たちが活躍してくれました。

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自分は大学1年生のときから海の世界に取り憑かれ、夏休みをまるまるダイビングにつぎ込むなんていうことは当たり前になっていましたが、もちろんサークルメンバーにはそれぞれダイビングに対する考え方というものがあります。

ぼくは幸運にもダイビングというスポーツの素晴らしさを数多く体験していた身でもあったので、後輩にはぜひ「でっち」生活を送ってもらいたいと常日頃から思っていましたが、もちろんそれぞれ抱えている事情は異なるし、強要はできません。

そんな中で多くの後輩たちが自分の大学生活の貴重な夏休みを海で過ごすという、決して簡単ではない選択をしてくれたことが本当にうれしかったし、自分海の魅力を少しでも伝えられたのかなと勝手に思っていました(笑)。

 

彼らも多くのことを学び、感じ、考えた夏になったと思います。

海を仕事場にする大人に囲まれながら、時に怒られ、時にお酒を酌み交わし、時に見たことのないような海の表情に感動し。

それぞれが何を思い、この夏を終えたのかはぼくが知る由もありませんが、この1ヶ月間が彼らにとって「思い出」で終わることのない「財産」になったことは、おそらく間違いないでしょう。

ぼくも多くの財産を得ることができた1ヶ月間でした。

 

さて、3回にわたって書かせていただいたでっち日記久米島編ですが、今回が最後ということになりそうです。拙い文章にお付き合いいただきありがとうございました。

 

そして、ダイビングという世界に足を踏み入れた皆さん。潜れば潜るほど、この世界は広がります。ちょっと人とは違う、濃い海色に染まった夏休みを過ごしませんか?

 

自分が見たこともなかったような素晴らしい景色が、当たり前のように毎日目の前にある生活。ちょっと想像してみれば、答えはすぐ見つかるはずです。


この日記を書いた人

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ひろと(田辺 洋人)


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