私たち人間が舐めると、しょっぱすぎて思わず「うえっ…」となる海の水。

では、日々海水を口にしている海の生き物たちは海水がしょっぱくないのでしょうか?

 

海水はなぜしょっぱいの?その理由はこちら↓

 

人間とは味の感じ方が違う

味覚を感じる器官を味蕾(みらい)と言います。

人間は舌に味蕾を持っていますね。

 

魚にも味蕾があり、甘味・酸味・塩味・苦味が分かると考えられています。

※出典:農林水産省 こども相談「魚に味覚はありますか?」

面白いのは舌だけではなく、ヒゲやヒレ、皮膚にも味蕾を持つ種がいること。

例えば、ナマズはヒゲに味蕾があります。

視界の悪い川や沼に住む彼らは、ヒゲの触覚と味覚を頼りに泥の中に住むエサを探しているんですね。

 

爬虫類のウミガメや海鳥も味覚を持っていますし、哺乳類であるイルカやアシカも、もちろん味を感じる能力を持っています。

しかし、味の感じ方が人間とは違うので彼らは海水がしょっぱくないんです

味の感じ方は、種による違いがとても大きいです。

僕たちはウシやブタのように牧草を食べられないし、カラスのように生ゴミを漁ったりなんてとてもできませんよね笑

海の生き物たちは海水をしょっぱいと感じない、もしくは感じても気にならないよう進化してきたと考えられます。

海水は体の水分を奪う

もし海で遭難しても、海水を飲んではいけないとよく言われますよね。

実は海の生き物たちにとっても海水のとり過ぎはよくないんです。

その理由は、私たちが海水を飲んではいけないのと同じなんですよ。

海水には、地域や深度によって異なりますが、およそ3.5%の塩分が含まれています。

対して脊椎動物である魚類、鳥類、哺乳類、爬虫類、両生類の細胞の塩分濃度はおよそ0.8%

だから、海水をそのまま飲むと塩分が濃すぎるんです。

細胞よりも塩分の濃い水を飲むと、浸透圧によって体から水分が失われてしまいます。

Word
浸透圧
濃度の違う2種類の液体が膜を隔てて隣り合うとき、濃度の低いほうから濃度の高いほうへ水分が移動する力のこと。
移動は濃度が等しくなるまで続く。

これを防ぐため、海に暮らす生き物たちは塩分を体外に排出する特殊な仕組みを持っています!

 

海の生き物が塩分を排出する仕組み

生き物ごとに塩分を排出する仕組みを見てみましょう。

魚類

魚類は、水中に暮らしているので当たり前ですが、大量の海水を体内に取り込んでいます。

そこで、エラにある塩類細胞という特殊な細胞から取り込みすぎた塩分を排出しています。

この細胞はまだ卵のころから備わっているんですよ。

 

ウミガメ

ウミガメは、涙腺が進化した塩類腺という器官があってとり過ぎた塩分を水分と一緒に排出しています。

産卵のときに涙を流す様子がよくテレビで放送されますが、あれは生命の神秘に感動したり痛かったりして泣いているのではなく、塩分を排出しているだけなんですね。

 

海鳥

海鳥の仲間は鼻のそばに塩類腺があり、摂取しすぎてしまった塩分を排出しています。

そのせいで鼻水ダラダラに見えることがありますが、嫌いにならないであげてください。

 

植物

塩類腺は植物にもあります。

マングローブの一部の種類では葉の表面に塩類腺があって、体内に取り込み過ぎた塩分を排出しています。

 

一時期、テレビで流行ったソルトリーフ(アイスプラント)には塩嚢(えんのう)細胞というものがあり、葉の表面にある粒に塩分を逃しています。

 

哺乳類

イルカやクジラ、アシカやアザラシはどうやって塩分を排出しているのでしょうか?

彼らはエサの魚やオキアミなどから水分の多くを得ているため、海水をガブガブ飲んでいるわけではないようですが、捕食のときには否応なしに海水が口に入りますよね。

彼らは人間と同じく腎臓で塩分を濃縮し、オシッコとして排出しています。

 

まとめ

海の生き物は人間とは味覚が違うため、海水をしょっぱく感じません。

しかし、海水をとり過ぎると体の水分を失うことになるため、塩分を体外に排出する様々な仕組みを進化させてきました。

じゃあ、砂漠のように水分がほとんどない場所に暮らす生き物はどうなんだろう?

サケみたいに海と川、両方に生きる生き物は?

疑問はつきません!気になった人は色々調べてみてね!

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