<素材、大きさ、バルブ、内容物>タンクの種類と取扱注意点

ダイビングを始めたばかりのダイバーやノンダイバーからよく耳にする『酸素ボンベ』

これって、酸素も違うし、ボンベも違う...

訂正するなれば

  • 酸素 → 空気

吸っているのは酸素ではなく空気です。

  • ボンベ → タンク(シリンダー)

ボンベと言ってる人は見たことありません。みんなダイバーはタンクって言いますよね。

 

ダイバーなら知ってる常識。
ダイバーになるのであれば覚えてきましょう!

そして今回は、タンクに関するお話です。

酸素と空気の違いに関しては、以前こちらの記事でご説明しました。

 

さて、ここからどうしても横文字や数字が多く出てきてしまいます。

最低限これだけは覚えておきたいポイントには【 ✍  】をつけておくので、注意してみてくださいね。

復習もかねてやっていきましょう!

タンクの種類

ボンベではなく、タンク!!

実際のところ、明確な理由はありません。
でもダイビングでは、一般的にタンクと呼んでいます。

一説によれば…

ボンベはドイツ語です。
それを英語にするとBombです。

Bomb...どこかでこのスペル見たことありませんか?

 

そうなんです。爆弾(ボム)と同じスペルなんですね。

そのためアメリカでは、ボンベという言葉は馴染まず、タンクが浸透しました。

とりあえず、みなさんタンクと呼びましょう(笑)

 

ちなみに、冒頭でタンク(シリンダー)と書きましたが、シリンダーも英語で、最大手の指導団体であるPADIがタンクという呼び方からシリンダーという呼び方に変更したため、シリンダーと呼ぶ人も増えてきています。

 

さて、タンクと一概に言っても

素材大きさバルブ内容物

それぞれにいくつかの種類があります。

ひとつひとつ解説していきましょう。

① 素材

まずは、

  • アルミ 【 ✍ 】
  • スチール 【 ✍ 】

素材が二種類あるということを覚えておきましょう。

 

下の表を見てください。
それぞれに特徴があります。

強度 アルミ スチール
壁の厚さ アルミ スチール
陸での重さ アルミ スチール
浮力 アルミ スチール
水中での重さ アルミ スチール

     

    分かりやすいように、アルミ基準で説明していきます。

    アルミの方がスチールより強度が弱い①です。

    そのため、タンクの壁を厚く②する必要があります。

     

    次は断面図を見てみましょう。

    壁を厚くしましたが、内容量は同じにしなければならないため、タンク自体の大きさを大きくする必要があります。

     

    そのため、重量が重く③なります。

    一方で、体積も大きくなった結果、浮力は増し④ます。

    なので、水中の中ではアルミの方が軽く⑤感じます。

    いかがでしょうか?意外とここでごちゃごちゃになる方多いですが、

     

    アルミ缶って手でも潰せるから弱そう【強度:弱い①】

    これだけ覚えておけば、繋げて覚えられるでしょう。

     

    ここまで素材の違いを詳しく話してきましたが、実際にダイビングに与える影響が最も大きいのは

    浮力の違い

    です。

    アルミの方が浮力が大きいため、使用するタンクの素材が変わった場合にはウエイトの調整が必要となります。

    アルミタンクで潜るときは、スチールタンクで潜るときのウエイト+2kg

    を目安に調整してみましょう。

    豆知識~見分け方~

    見分け方はいくつかあります。

    タンクブーツ

    一番分かりやすいのは見た目!タンクブーツでしょう。

    スチールタンクはタンクの底に黒いゴム製のタンクブーツがついています。

    それに対して、アルミタンクはタンクブーツがついていません。
    (まれに、アルミタンクにもタンクブーツがついていることはあります。)

    タンクを叩いた時の音が違います。

    アルミの方が高い音が鳴ります。

    ただ、横に置いて比べる。という環境はめったにないと思います。

    毎週のように海に行く人間は分るかもしれませんが、少し難易度高めですね。

    スタッフさんに聞く

    タンクブーツと音の違いは説明しましたが、

    分からなければ素直にスタッフさんに聞きましょう(笑)

    これが一番確実です。そしてダイビングの最も重要なことかもしれません。

    分からないことは聞く!!徹底しましょう。

     

    ④満タンの印

    タンクが充填されると、満タンですよ。という印がされます。

    その印にもいくつかバリエーションがあり、ビニールテープだったり、キャップの形状だったり、キャップの色だったり…

    しかし、これはタンクの種類に関係なく、そのサービスの特徴です。

    満タンの印はタンクの種類を知るための材料にしてはいけません。

    ② 大きさ


    タンクは、内容量によって、大きさも変わります。

    • 8ℓ
    • 10ℓ 【 ✍ 】
    • 12ℓ(ロンタン)
    • 14ℓ(ロンタン)

    10ℓタンク(写真左)が基準で、それ以上のタンクをロングタンク(ロンタン)と呼ぶことが多いでしょう。

    写真右は12ℓタンクです。そして、タンクの内容量と大きさは比例します。

    大きくなればなるほど、基本的に内容量も大きくなるため、吸える空気も多くなるということです。

    これ以外にもポニーボトルという非常用のミニサイズの物や、4ℓのタンクなどもあります。

     

    大きさにも種類がある 【 ✍ 】

    ということは覚えておきましょう。

    ③ バルブ

    タンクにはバルブが必ずついています。

    バルブとはタンクの蓋です。
    空気が出ないように止めておく部分ですね。

    また、僕たちが空気を吸うための道具レギュレーターをタンクに繋ぐ部分でもあります。

    このバルブの構造にも種類があります。
    バルブは簡易図を用いて説明していきます。

    • Kバルブ
    • Jバルブ
    • DINバルブ
    • Hバルブ

     

    ①Kバルブ

    Kバルブは日本で最も一般的なバルブです。

    そして、バルブには欠かせない部品があります。
    それは Oリングです。

    Oリングというゴムパッキンがついていて、レギュレーターをつける際に、空気が漏れないようにしています。
    そのため、Oリングがついているかどうか、またOリングに傷がないか確認しましょう。(といっても傷は、はっきり見えるものでもありません。空気が漏れた際は、Oリングを交換してみましょう)

     

    ②Jバルブ

     

    Jバルブは残圧計が標準装備になる前に主流だったバルブです。

    これはある一定の圧力まで下がると、チェックバルブという別のバルブが作動し、空気の流れを制限します。
    「もう残圧が少ないです」というのを呼吸抵抗で知らせてくれるわけです。

    その呼吸抵抗を解除するには

    この外側にあるレバーを手動で押してチェックバルブを外さなければいけません。
    残圧計が標準装備された後は、Jバルブの方が高価なこともあり、今ではほとんど見ることができません。

     

    ③DINバルブ

    DINバルブは今までのバルブとは全く違います。

    一見、Kバルブと同じですが、レギュレーターとタンクを繋ぐ部分をよく見てください。
    今まではレギュレーターのファーストステージステージにあるヨークスクリューという部分で、後ろからネジを締める要領でタンクとレギュレーターを止めていましたが、DINバルブはネジ山がついています。
    装着するレギュレーターもKバルブ用とは異なり、ファーストステージ自体がネジの様になっています。

    そのためDINバルブはKバルブに比べてしっかりと固定ができるため、耐用圧力がKバルブよりも高くなります。
    つまり、僕らにとって満タンは200気圧が当たり前ですが、もっと高い圧力、300気圧などでも大丈夫ということです。

    日本ではKバルブに装着する、ヨークタイプのレギュレーターしか販売されておらず、このレギュレーターをDINバルブに装着することは出来ません。(アダプターによって装着することも出来ますが)
    日本ではDINバルブは見かけませんが、日本と北米以外の国ではこちらが主流ということもあるそうです。

    ④Hバルブ

    これは2本のレギュレーターを付けることができます。
    閉鎖空間でのダイビングなどに有効で、メインのレギュレーターが故障した際など、バックアップ用のレギュレーターを確保することができます。

     

    内容物

    冒頭で、タンクの中身は酸素ではなく空気です。

    という話、少し触れていますが、タンクの内容物によって、タンクの外見が違うものがあります。

    みなさんが、よく目にするグレーのタンク。

    これは、通常の空気が入っていて、私たちが使うタンクはほとんどがこれです。

    こちらはエンリッチドエアという、酸素濃度を高めた空気が入っているタンクです。

    このタンクを使うためには別途講習が必要なので、間違えて持ってくることの無いようにしましょう。

    詳しくはこちらから。

     

    文字や色がついたタンクしかない場合はしっかりと確認してから使用しましょう。【 ✍ 】

    タンクってどういう仕組み?

    そもそもタンクはどのような働きをしてるのでしょうか?

    ばかにするな!との声も聞こえてきそうですが、

    タンクには海の中で私たちが呼吸する空気が入っています。

    では、どのくらい入っているのでしょうか?

    だいたい、180~200気圧入っています。

     

    僕たちが生活している陸上では1気圧ですので、180~200倍に圧縮した空気が入っています。

    じゃあ、なんでそんな圧縮された空気を吸えるの?

     

    これは器材に秘密があります。詳しくはこちらから

    タンクの検査とメンテナンス

    僕たちが、実際にタンクを検査、メンテナンスをする機会はあまりないとは思いますが、知っておかなければいけないポイントもいくつかあります。

    検査・点検

    耐圧検査

    日本では、水圧式テストと呼ばれる

    耐圧検査を5年毎 【 ✍ 】

    に行わなければなりません。

    これは外から圧力をかけ、強度に変わりはないかを確認する検査です。

    見えにくいですが、タンクの上部に刻印されています。
    5年以上検査がされていないものに関しては、充填してもらうことはできません。

     

    視認検査

    タンク内部の腐食や、湿気の侵入は、器材の故障に直結する可能性があります。そのため、

    1年に1回 【 ✍ 】

    タンク内部を目で見て問題が無いことを確認する必要があります。

     

    メンテナンス

    タンク内の空気

    意外と知られていませんが、

    タンク内の空気は、陸上でも使い切ってはいけません。 【 ✍ 】

    なんでか説明できますか?

     

    タンク内に空気が入っていれば、出ようとする力があるため、もし水をかけても、タンク内に水が浸入することはありません。

    タンクが空になれば、出ようとする力もなくなります。水をかければ、タンク内に水は入ってしまうでしょう。

    タンク内に水や湿気が入り込むと、酸化が始まり、内部が錆びてしまったり、レギュレーターにも水が入り、故障につながることもあります。

    常に20気圧程度は残しておくように心がけましょう。

    タンクの外側

    タンクも無理に倒したり、乱暴に扱わないように心がけましょう。

    また、ダイビング後は海水をしっかりと真水で洗い流しましょう。

    Myタンクを持っている人は少ないと思います。
    レンタルだから適当に使うのではなく、レンタルだからこそ、次使う人のために、自分のためにも丁寧に使うことを心がけましょう。

    まとめ

    まずは、【 ✍ 】の知識は確実に習得しましょう。

    まだライセンス(Cカード)自体を取っていない人は、テスト直結の知識でもあります。

    細かい知識もありますが、知っているからこそ、海で役立つこともありますし、後輩にしっかりとした知識で教えてあげてください!!

    そしてもし分からないことがあれば、インストラクターや、ガイドの人にしっかり聞く、または、だいがくの記事を読んでみてください。

    あいまいな知識を後輩に教えることが最もよくないことです。

     

    ではでは、楽しく安全に潜っていきましょう!!

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